「夜泣き」は生後2~3ヵ月から1歳半ぐらいの赤ちゃんに見られることが多く、原因がないのにどうしても泣きやまないものをいいます。一般的には生後6~8ヵ月頃になると夜泣きを訴えるケースが多く、原因もわからずこれという決定的な解決策がないため、育児中のお母さん・お父さんの悩みの一つになっています。 しかし、これは赤ちゃんの睡眠がリズムを作っていく成長の一過程です。病気ではないため、成長していくにつれ治っていきます。「夜泣き」は、発育期の赤ちゃんに見られる当たり前のこととして受け取られています。
1.小建中湯(しょうけんちゅうとう)
夜泣きなどに良く使われる漢方薬としては、小建中湯(しょうけんちゅうとう)が有名です。
1.小建中湯(しょうけんちゅうとう)
夜泣きなどに良く使われる漢方薬としては、小建中湯(しょうけんちゅうとう)が有名です。
甘くて比較的飲み易い薬ですが、体質的には余り元気が無く、昼間もじっとしているようなタイプです。典型的なのは、お腹をさわると、二本の棒があるように腹直筋がつっぱっているような子供だと良く効くようです。
抑肝散(よくかんさん、よっかんさん)という漢方薬も良く使われます。
最近は、アルツハイマーなどの認知症に効果があるということで、
こちらの方が有名になっているようですが、
もともとは、『保嬰撮要』(ほえいていよう)という、
いわゆる小児科の本に記載されている漢方薬です。
いわゆる小児科の本に記載されている漢方薬です。
(リンク先は、漢方の専門家の方ですので読み難いと思いすが、ご参考まで)
この本の中に、子供と母親が同じ漢方薬を飲む旨が書かれているそうです。
いわゆる「疳(かん)の強い子」の夜泣きや不眠などに使われます。
内容的には、四逆散(しぎゃくさん)が基本になっていると考えられます。
抑肝散(よくかんさん)に、陳皮(ちんぴ)と半夏(はんげ)を加えた
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)としても良く使われます。
内容的には、四逆散(しぎゃくさん)が基本になっていると考えられます。
抑肝散(よくかんさん)に、陳皮(ちんぴ)と半夏(はんげ)を加えた
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)としても良く使われます。
甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)という漢方薬(順気剤の一種)も良く使われます。
特徴的なのは、よく「あくび」(欠伸)をする というものです。
不安が強くて泣きやまない場合などに応用されます。
右腹直筋のつっぱりを目標とすることもあります。
右腹直筋のつっぱりを目標とすることもあります。
中に入っている薬味(やくみ)は、甘味料として良く使われる甘草(かんぞう)、
果物でもあるナツメ、それに小麦(こむぎ)で、
まるでただの食品です。
何でこんなものが効くのかと思われるような漢方薬なのですが、
何でこんなものが効くのかと思われるような漢方薬なのですが、
ピタッと合えば、おどろくほど効果が出るようです。
4.柴胡清肝散(さいこせいかんさん)
いわゆる一貫堂方です。
一貫堂の創始者の森道伯は、体質を大きく、
a.瘀血証体質(おけつしょうたいしつ) 、
b.臓毒証体質(ぞうどくしょうたいしつ)、
c.解毒証体質(げどくしょうたいしつ)の三大証に分類し、
そのうち、解毒証体質の子供には柴胡清肝散(さいこせいかんさん)を投与するとしています。
その他、瘀血証体質の人には通導散(つうどうさん)、
臓毒証体質の人には防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、
解毒証体質で青年期になると荊芥連翹湯証(けいがいれんぎょうとう)、
解毒証体質で壮年期には龍胆瀉肝湯(りゅうたしゃかんとう)が使われます。
なお、この龍胆瀉肝湯(りゅうたしゃかんとう)は一般的な龍胆瀉肝湯(りゅうたしゃかんとう)とは異なりますので注意が必要です。
医療用のエキス剤では、小太郎の竜胆瀉肝湯(りゅうたしゃかんとう)のみが一貫堂方です。
解毒証体質とは、生まれつき肝臓の解毒作用が弱くいろいろな毒素を解毒排泄できないために、幼少時より発病しやすい体質です。戦前は結核など感染症になりやすく、現在はアレルギー体質の人に多いと言われています。
解毒証体質の人は、顔色が浅黒い、体格は痩せ型、首が細く、胸が狭い、お腹を触ると非常にくすぐったがる。すぐに風邪をひく、扁桃腺がよく腫れる、中耳炎になりやすい、神経質で虚弱児が多いなどの特徴があります。
このような体質で、夜泣きをする場合には、柴胡清肝散(さいこせいかんさん)が良いと考えられます。
5.小柴胡湯(しょうさいことう)
小建中湯とは反対に、昼間は元気に遊ぶような子に用いられます。
6.桂枝加龍骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
ふだん手のひらがじっとり湿っている神経質タイプで、
手足がだるくて疲れやすい、頭がのぼせ、眠れず胸や腹部の動悸を自分で感じる、気分が憂うつで物忘れ しやすく、さ細なことにも興奮しやすい症状のある場合に用いられています。
また、体質虚弱で疲れやすく、興奮しやすいものの神経質、不眠症、小児夜泣き、 小児夜尿症、眼精疲労に効果があります。
7.五疳強心薬(ごかんきょうしんやく)
奇応丸(きおうがん)や救命丸(きゅうめいがん)などのことで、
厳密には漢方薬ではなく、家伝薬や売薬と呼ばれる生薬製剤です。
古くから子供の万能薬として用いられています。
麝香(じゃこう)や牛黄(ごおう)などが主成分として配合されています。
蟾酥(せんそ)が配合されているものもありますが、
蟾酥(せんそ)を配合した五疳強心薬は、
近年は小児用としては余り用いられていないようです。
7.民間薬
癇症に、孫太郎虫(まごたろうむし)、蝸牛(かたつむり)、赤蛙(あかがえる)、蜈蚣(むかで)などが用いられます。
夜泣きの参考サイト
▼赤ちゃんの夜泣きは怖くない - gooベビー
http://baby.goo.ne.jp/member/ikuji/nenne/12/
▼生活リズム・夜泣きに関するQ&A:育児情報ひろば!
http://www.meiji-hohoemi.com/mamapapa/qa/rhythm.html
▼赤ちゃんの夜泣き オルゴール健康法
http://www.musicbox.jp/nyuyouji/yonaki.html
▼夜泣きといえば All About
http://tag.allabout.co.jp/002117000000000000/index.htm
▼寝ぐずり・夜泣きの対処方法
http://www11.plala.or.jp/fumimaru-web/o-suimin-1.html
▼トータルアカデミーのTSA赤ちゃんマッサージ、夜泣き、ぐずり Q&A
http://www.t-s-a.jp/yonaki.html