健康情報: 脳神経損傷回復 漢方の桂皮、陳皮に含有 フラボノイド 共同通信社 【1月5日】

2007年1月5日金曜日

脳神経損傷回復 漢方の桂皮、陳皮に含有 フラボノイド 共同通信社 【1月5日】

○脳神経損傷回復 漢方の桂皮、陳皮に含有 フラボノイド 共同通信社 【1月5日】

フラボノイド:脳神経損傷回復 漢方の桂皮、陳皮に含有 都老人総研などのチーム確認
 漢方薬の薬効成分「フラボノイド」に、アルツハイマー病などに伴う
脳の神経回路の損傷を回復させる働きがあることを、
東京都老人総合研究所などの共同研究チームがマウスを使った実験で確かめた。
米神経科学専門誌に近く発表する。
 脳の神経細胞は互いに突起を伸ばし、その接点のシナプスで神経伝達物質を分泌し、

情報を伝えている。情報がうまく伝わるためには、
突起を包む髄鞘(ずいしょう)という構造が欠かせないが、
認知症患者の一部では髄鞘が壊れていることが分かってきた。
研究チームは、マウスの実験から、髄鞘の形成にかかわる2種類の遺伝子を特定。
さまざまな漢方薬から約40種類の薬効成分を分析し、
フラボノイド類の中でも桂皮(けいひ)と陳皮(ちんぴ)に含まれるものが、
2種類の遺伝子の働きを高めることに気づいた。
 桂皮と陳皮を含む漢方薬を髄鞘の破壊が進んだ高齢マウス(2歳半)に
2カ月間飲ませたところ、2種類の遺伝子の働きが高まって髄鞘の構造が元に戻り、
運動能力も若いマウス(6カ月)と同程度に回復した。
 同研究所の阿相皓晃・老化ゲノム機能研究チームリーダー(細胞生物学)は
「市販されている漢方薬にも含まれている成分で、大きな副作用もない。
人での臨床研究を進めたい」と話す。【田中泰義】

(コメント)
桂皮は、シナモンやニッキの類似の生薬です。
中医学では、桂枝と桂皮は区別して用いますが、
日本の漢方では、桂枝と書かれていても、通常桂皮を用います。
以前、糖尿病に効果がある旨の報告があり話題になりました。

陳皮はミカンの皮で、古いものが良いとされています。
ミカンの皮にはヘスペリジン(ビタミンP)なども含まれています。

どちらも、古典的な使い方では、気のめぐりを良くする作用はあるものの、
認知症などに対する作用は無かったように思いますので、
面白い記事だと思います。
お正月に飲むお屠蘇(屠蘇散)にも桂皮や陳皮が含まれています。
参考 http://jp.epochtimes.com/jp/2006/12/html/d20347.html