健康情報: 加味温胆湯(かみうんたんとう) の 効能・効果 と 副作用

2015年10月4日日曜日

加味温胆湯(かみうんたんとう) の 効能・効果 と 副作用

漢方精撰百八方
95.〔加味温胆湯〕(かみうんたんとう)
〔出典〕千金方

〔処方〕半夏5.0 茯苓4.0 竹筎、陳皮 各3.0 枳実、甘草、遠志、玄参、人参、地黄、酸棗仁、大棗、生姜 各2.0

〔目標〕不眠に用いる処方で、平素、胃腸が弱く、胃アトニーや胃下垂のある人や、或いは大熱、大病のあとで、胃腸の機能が衰えた人が、元気が回復せず、気が弱くなって些細なことに驚いたり、何でもないことに胸騒ぎがして、息がはずんだり、動悸がしたりし、気分は憂鬱で、夜はよく眠れない。また、たまたま眠れば、夢ばかりみて、起きてから眠ったという満足感がなく、自然に汗が出たり、寝汗が出たり、頭からばかり汗がでたりしやすい。
  食欲はなく、腹部は、心下部に振水音があったり、臍傍の動悸が亢進したりする。

〔かんどころ〕「虚煩して眠るを得ず」というところがつけめである。体が衰弱して苦しく、そのために眠れないのが本方の不眠である。そこで、大病のあと、慢性病患者などの不眠に用いる。

〔応用〕神経症、不眠症、胃下垂症、胃アトニー症、衰弱による虚煩等

〔治験〕衆方規矩に、次のような面白い治験がある。
  ある人が主君と口論したため、閉門になって1年以上も家に閉じこもっていたところ、熱感があって苦しく、腹が張って嘔吐し、夜は眠れないようになった。他の医者はみな、陰虚大動だといって治療したが、なかなか治らなかった。自分は、気鬱により痰飲を生じたからだと思って、加味温胆湯に黄連を加えて用いたところ、病状がよくなった。
  山田は、虚弱体質の人、衰弱した人の不眠には、本方を用いてよい結果を得ている。
  著明な治験例は、漢方で治る病気の第1集(34頁)にあるから参照されたい。
  附記方 加味温胆湯加黄連、加味温胆湯に黄連1.0~2.0を加える。
山田光胤


和漢薬方意辞典 中村謙介著 緑書房
加味温胆湯かみうんたんとう  [衆方規矩]

【方意】 上焦の熱証による精神症状としての心煩・不眠・神経過敏・易驚・抑鬱気分等と、脾胃の水毒による上腹部振水音・心下痞・食欲不振等のあるもの。
《少陽病.虚実中間からやや虚証》

【自他覚症状の病態分類】

上焦の熱証による
精神症状
脾胃の水毒

主証 ◎心煩
◎不眠
◎神経過敏
◎易驚
◎抑鬱気分

◎上腹部振水音
◎心下痞





客証 ○息切れ
○動悸
○健忘
○繊憂細慮
 疲労倦怠
 恐怖 自汗
 目眩 卒倒


○食欲不振
 四肢浮腫
 弛緩性体質




【脈候】 やや軟・やや弱。

【舌候】 やや乾燥して、微白苔から白黄苔。

【腹候】 やや軟、上腹部振水音と心下痞塞感がほぼ必発である。

【病位・虚実】 上焦の熱証が中心的な病態であり少陽病に位する。脈力、腹力よ全虚実中間であるが、疲労倦怠を伴うこともあり、やや虚証にわたる。

【構成生薬】 半夏6.0 茯苓6.0 陳皮3.0 竹筎3.0 甘草1.5 枳実1.5 生姜1.5 黄連1.0 酸棗仁1.0

【方解】  二陳湯の半夏・茯苓・陳皮・生姜・甘草に、竹筎・黄連・酸棗仁・枳実の主に寒性の生薬が加味されたものである。二陳湯は脾胃の水毒による上腹部の振水音・悪心・嘔吐・食欲不振を主識。竹筎は微寒性、清涼・解熱・止渇・鎮咳・去痰作用の他、上焦の熱証を冷まし、これより派生する精神症状を鎮静させる。黄連も寒性で上焦の熱証を去る。竹筎・黄連の組合せは鎮静作用が強く、心煩・不眠・神経過敏・易驚・抑鬱気分等の熱証による精神症状を治す。酸棗仁は平、精神疲労を補い、竹筎・黄連に協力する。枳実は寒性、主に気滞を主るが、少量の本方では気のめぐりを改善し、精神症状に有効に働く。

【方意の幅および応用】
 A 上焦の熱証による精紳症状脾胃の水毒:心煩・不眠・易驚・精神過敏・抑鬱気分・上腹部振水音・心下痞等を目標にする場合。
   不眠症、多夢、健忘症、ノイローゼ、鬱病
 B 脾胃の水毒:上腹部振水音・心下痞等を目標にする場合。
   慢性胃炎、胃下垂
【参考】 *千金方の温胆湯は半夏・茯苓・橘皮・竹筎・甘草・枳実・生姜の七味。大病後虚煩眠るを得ざるを治す。此れ胆寒の故なり。
*病後虚煩て睡臥することを得ず、及び心胆虚怯し、事に触れて驚き易く、短気悸乏するを治す。
*『千金』の温胆湯は駆痰の剤なり。古人淡飲のことを胆寒と言う。温胆は淡飲を温散するなり。此の方は『霊枢』流水場に根柢して、其の力一層優とす。後世の竹筎温胆湯・清心温胆湯等の祖方なり。
*癇家の概治は『千金』温胆湯を最とす。凡そ諸症の変出不定の者は、皆肝胆の気鬱に係る。宜しく此の方を主とすべし。而して其の証に眩い、妄りに之を易うる勿れ。『先哲医話』
*この方の大切な目標は痰である。痰は今日の喀痰の意味ではなく、病的な水の意味である。一般に水毒といわれている。この痰があって、物事に驚きやすく、夢でうなされたり、不吉な夢を見て眠れなかったり、むなさわぎがするというようなものを目標にして、この方を用いる(大塚敬節)。
*二陳湯は脾胃の水毒が主であり、本方f上焦の熱証による精神症状が主である。
*本方意の精神症状はオドオドとして不安感が強い。驚きやすくビックリしたように目を大きく見開いていることがある。心配性は帰脾湯のほうが良い。
*元来胃腸が虚弱で弛緩性体質の者、或いは大病後で体力の回復が十分でない者などの精神症状に有効である。



【症例】 出産後の不眠
 28歳、婦人。産後元気が回復せず、蒼い顔をして不眠に悩んでいる。眠ろうとする盗汗が出て、なかなか眠れない。肺結核を疑われて、その方の検査をしたが、異常は発見されなかったという。気分が重くて仕事をする気がしない。二階への階段を上下するとき、息が切れるという。
 私はこれに温胆湯加黄連酸棗仁(つまり加味温胆湯)を用いたが、10日分を飲み終わらないうちに、盗汗が止み、5時間ほど熟睡ができるようになった。続いて1ヵ月ほど飲むと、血色も良くなり、息切れもなくなり、仕事も楽しくできるようになり、安眠を得るようになった。
大塚敬節 『症候による漢方治療の実際』 32

 眩暈・動悸・不眠
 箕輪亀山老侯は、歳40余。かつて、御奏者番を勤めていた時、宮中で眩暈(何に何かかぶさっているようで、目眩がする)を訴えた。この眩暈は辞職の後も治らず、心下に動悸があり、夜間安眠することができない。その上、時々目眩して卒倒しそうになる。
 辻元為春院がこれを数年治療したが、効がないので捨ててあるという。余はこれに『千金方』の温胆湯加黄連酸棗仁を与え、眩暈の時は小烏沈散(烏薬、人参、沈香、甘草からなる方)を服せしめた。すると数十日たって、夜は快眠できるようになり、多年の持病を忘れ、亀山に移住した。
浅田宗伯 『橘窓書影』


『薬局製剤 漢方212方の使い方』 第4版
埴岡 博・滝野 行亮 共著
薬業時報社 刊

K22. 加味温胆湯かみうんたんとう

出典
 万病回春の虚煩の項に加味温胆湯がある。これは本方の一味違いがあって,玄参の代りに五味子が入っている。
 玄参の入っている加味温胆湯は「医療衆方規矩大成」に出ている。

構成
 二陳湯に枳実,竹茹を加えたものが温胆湯で,その上に酸棗仁,遠志,五味子,人参,熟地黄を加えると万病回春の加味温胆湯になる。
 医療衆方規矩大成の同名方は,五味子に代って玄参が入っているが,これは改版の際の誤記で,玄参であることの意味はない。
 加味された遠志,五味子,人参,熟地黄はいずれも栄養剤で,しかも精神安定作用をもっている。温胆湯よりも体の弱い人によい。

目標
 現代の眠剤が,ほとんど要指示薬であるため,漢方薬で何かないかと同業者や製薬会社によく質問をうける。
 漢方では,その病情によって瀉心湯,酸棗仁湯,柴胡加竜骨牡蛎湯,抑肝散などを使いわけるので,単一の処方を推賞することはできないが,ひと口で言って陽性の精神不安は瀉心湯,怒りっぽいのは抑肝散,驚き易いのは柴胡竜牡,そして陰症で精神不安ていどなら温胆湯や酸棗仁湯,驚悸が加われば加味温胆湯となる。
 酸棗仁湯は原方では15gもの酸棗仁を使っている。相当大量なので胃腸障害を起し易くやむを得ず半量ていどに減ずるが,そうすると,こんどは効きめがなかったりあるいはかえって眠れなかったりする。
 その点,加味温胆湯は胃腸薬が原処方でそれに加味されたものであるから,胃腸虚弱な人にも安心して使える。

応用
 不眠症,不眠症に随伴する驚悸症,心悸亢進,気鬱症,胃障害,神経症。

留意点
◎指針の処方は玄参があって五味子がない。これは,すみやかに五味子の入っている回春の処方に改めるべきである。
◎酸棗仁が黒いものと赤いものがある。黒は北方産,赤は南方産という。古来,黒いものをえらぶことになっている。
◎また酸棗仁は必ず炒って使わなければならない。炒って使えば催眠に,炒らないものは覚醒にと用途がちがう。
◎地黄は熟地黄を使う。
◎竹茹は,ともすれば竹細工の削りかすを混じる。とくに薬用として製造されたものを厳選する。
◎枳実は香気のあるものを使う。異臭があって黒いものは乾燥前あるいは乾燥中に腐敗したものである。

文献
1.万病回春(香港・医林書局版) 上巻p.233
2.医療衆方規矩大成 (寛政-天保年間。吉文字屋版) 112丁
3.校正衆方規矩 (寛保2年・万屋作右衛門板) 下巻5丁表


K22 加味温胆湯
成分・分量
 半夏    5.0
 茯苓    4.0
 陳皮    3.0
 竹茹    3.0
 酸棗仁   2.0
 玄参    2.0
 遠志    2.0
 人参    2.0
 地黄         2.0
 大棗         2.0
 枳実         2.0
 生姜(干)    2.0
 甘草         2.0
  以上13味 33.0
カット。500→250煎

効能・効果
胃腸が虚弱なものの次の諸症:神経症,不眠症

ひとこと
●黄連1.0-2.0の加味がよいと衆方規矩に載っている。もちろん玄参入りでなく五味子入りである。



『改訂 一般用漢方処方の手引き』 
監修 財団法人 日本公定書協会
編集 日本漢方生薬製剤協会

加味温胆湯
(かみうんたんとう)

成分・分量
 半夏3.5~6,茯苓3~6,陳皮2~3,竹茹2~3,生姜1~2,枳実1~3,甘草1~2,遠志2~3,玄参2(五味子3に変えても可),人参2~3,地黄2~3,酸棗仁1~5,大棗2,黄連1~2(黄連のない場合も可)
 遠志,玄参,人参,黄地,大棗のない場合もある。

用法・用量
 湯

効能・効果
 体力中等度以下で,胃腸が虚弱なものの次の諸症:神経症,不眠症

原典 万病回春

出典 医療衆方規矩

解説
 本方は温胆湯の加味方であるが,千金方,万病回春,古今医鑑など類似方があって,それをそれぞれひきついでいるため現代の成本には著者によって,同名で構成内容が若干異なる処方が記載されている。
 温胆湯に比較して,神経症状の激変しやすいものによく,特に慢性病や大病のあと衰弱して眠れなくなったものを治す効果にすぐれている。


生薬名 半夏 茯苓 陳皮 竹茹 乾生姜 生姜 枳実 枳殻 甘草 遠志 玄参 人参 地黄 熟地黄 酸棗仁 大棗 黄連 五味子
処方分量集 注1 3.5 3.5 - 3 1 - 3 - 2 - - 3 2 - 3.5 - 2 -
診療の実際 - - - - - - - - - - - - - - - - - -
診療医典 6 6 2.5 2 - 3 1.5 - 1 - - - - - 2~5 - 1.5 -
症候別治療 注2 4 4 2 2 - 3 1.5 - 1 - - - - - 5 - 1.5 -
処方解説 - - - - - - - - - - - - - - - - - -
後世要方解説 - - - - - - - - - - - - - - - - - -
漢方百話 注3 6 6 3 2 1 - - 1 1 - - - - - 1 - 1 -
応用の実際 注4 5 4 3 3 2 - 2 - 2 2 2 2 2 - 2 2 2*1 -
明解処方 - - - - - - - - - - - - - - - - - -
漢方医学 5 3 3 3 - 2 3 - 2 2 2 2 2 - 2 2 - -
現代入門 5 3 3 3 - 2 3 - 2 2 2 2 2 - 2 2 - -
精撰百八方 5 4 3 3 - 2 2 - 2 2 2 2 2 - 2 2 - -
図説東洋医学 5 4 3 3 1 - 2 - 2 2 2 2 2 - 3 2 2*2 -
黙堂柴田良治処方集 4 2 2 2 - 1 2 - 1 3 - 3 - 3 3 2 - 3
漢方処方大成 5.2 1.5 1.8 2.2 - 2.2 - 1.5 1.5 - 1.5 - 1.5 1.5 - 1.5


*1 更に加えてよいことがある。
*2 加える場合もある。
○文献に分量の記載なし

 注1   上記の生薬に麦門冬3.0,当帰・山梔子各2.0,辰砂1.0が加味された万病回春の処方が記載されている。

 注2   不眠。
 注3  胃障害による不眠症。

 注4  神経症,不眠症,胃下垂症,胃アトニー症,大病後の衰弱による虚煩。

参考:類似の加味方として,万病回春に竹茹温胆湯※(柴胡5.0,桔梗,陳皮,半夏,竹茹,茯苓各3.0,香附子,人参,黄連各2.0,枳実,甘草,乾生姜各1.0)
 千金方に千金温胆湯※(半夏5.0,陳皮3.0,甘草,竹茹各2.0,乾生姜各1.0)。
 古今医鑑に清心温胆湯※(半夏,茯苓,陳皮,白朮各3.0,当帰,川芎,芍薬,麦門,遠志,人参,竹茹各2.0,黄連,枳実,香附,菖蒲,甘草各1.0)などがある。
 ※矢数道明「処方解説」
熱のある下痢の初期に用いる。このとき,項背がこわばり,心下が痞える。勿誤薬室方函口訣には,小児の下痢によく用いられるとある。また汗が出て,喘鳴を発することもある。

 注5  原本には葛根を先に煮ることになっている。普通は一諸に煮て用いている。裏の熱がはなはだしく,表熱もあり,表裏の鬱熱によって心下が痞えて下痢し,喘して汗が出,心中悸等の症のあるものに用いる。

 注6  はしか:高熱を出し,咳をして下痢気味のときは葛根黄連黄芩湯を用いる。


『症状でわかる 漢方療法』 大塚敬節著 主婦の友社刊
p.54
▼<大病後、疲れて眠れないもの>…温胆湯うんたんとう加味温胆湯かみうんたんとう竹茹温胆湯ちくじょうんたんとう
 神経過敏になり、ささいなことに驚き、安眠できず、ときに気うつの状となり、あるいは息切れがしたり、食欲不振となるものがある。私は、温胆湯に酸棗仁さんそうにん5g、黄連おうれん1gを加えて加味温胆湯として用いることにしている。竹茹温胆湯は、感冒、流感、肺炎などで、一応、解熱したのち、せきが出て、たんが多く、寝苦しくて安眠できないものに用いる。

p.180

加味温胆湯かみうんたんとう




処方 温胆湯に、酸棗仁4g、黄連2gを加える。

目標 温胆湯でも安眠が十分でないもの。

応用 不眠症。


『衆方規矩解説(49)』
日本漢方医学研究所常務理事 杵渕 彰

不寝門・怔忡門


  本日は、不寝門、怔忡門についてお話しいたします。
  まず不寝門ですが、これは不眠についての処方の解説です。このテキストでは三つの薬方が出されており、その加減方が加えられております。不眠という症状 は、漢方医学的にどのように説明されていたのかといいますと、中国隋時代の巣元方という人の『病源候論』に「衛気が夜になっても陽の部分ばかりまわって陰 の部分に入らないためである」と書かれております。このような言い方ではわかりにくいのですが、気持が落着かず、頭が冴えているような状態という程度のこ とでしょうか。現代生理学で、覚醒時と睡眠時の血行動態の違いがわかっておりますが、このような点と共通するところもあり、興味深いものと思われます。
  また、漢方的な不眠の原因としては、五行でいう心熱と胆冷があげられております。五行でいう心とは木・火・土・金・水の火な配当配当究標、笑いとか高揚性 を意味し、胆は肝、木に配当され、怒りとか攻撃性、決断力を意味します。胆の冷えとか、胆の虚は、不安感や脅えのような意味になります。ここで出ている温 胆湯(ウンタントウ)は、名前の通り冷えている胆を温める薬ということです。心熱は気分の高揚した興奮状態です。胆冷は胆虚と表現されることもあります が、不安、焦燥感の状態と考えられます。
 加藤謙斎という江戸時代の医師に『衆方規矩方解』という、このテキストの『衆方規矩』についての解説や、先人の口訣などを集めた本がありますが、それによると不眠は「これが驚悸、怔忡のもとぞ。これらの類いの惣まくりは帰脾湯(キヒトウ)に安神丸(アンシンガン)を兼用すべし」とあります。このまま受け取るわけにはゆきませんが、不眠という症状が重視されていたことがうかがわれます。
 このテキストに記載されている薬方は、胆虚の時、病気のあとなどで、虚証になっていて不安、焦燥感が強く、不眠の時に使われるものです。ここには述べられておりませんが、心熱の不眠に使われる薬方は三黄瀉心湯(サンオウシャシントウ)とか、黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)のような黄連(オウレン)剤が主であります。

■温胆湯
 最初は温胆湯(うんたんとう)です。テキストを読みますと「心虚胆怯れ、事に触れて驚き易く、夜不祥の異像を夢みて心驚くことを致し、気鬱して痰涎を生じ、或いは短気、悸乏、自汗、飲食味なく、或いは傷寒一切の病後虚煩して眠臥することを得ざるを治す」とあります。
  薬味は「守(半夏(ハンゲ))、陳(陳皮(チンピ))、苓(茯苓(ブクリョウ)、実(枳実(キジツ))各二匁、茹(竹筎(チクジョ))一匁、甘(甘草(カ ンゾウ)五分。右、姜(生姜(ショウキョウ))、棗(大棗(タイソウ))を入れて煎じ服す」と八味からなっております。後世方の場合、生姜と大棗は数えず に、これを六味温胆湯(ロクミウンタントウ)ということもあります。
 この薬方は中国の南宋、十二世紀後半に陳言が著わした『三因極一病証 方論』という本で、通称『三因方』の虚煩門に収載されている薬方です。同名異方が『肝胆経』虚実寒熱の証治のところに、虚労で起きるめまいや、歩行困難に 使う薬方として出ております。このテキストにあるものと同じ温胆湯の方は、原典では「大病ののち虚煩眠るを得ざるを治す。胆寒ゆるが故なり。この薬これを 主る。また驚悸を治功」となっております。この温胆湯は現在でも使われている薬方ですが、あとに出てくる加減方や加味温胆湯(カミウンタントウ)とともに 使用目標が共通しているところも多いので、あとで一括してお話しいたします。
  テキストで次にある「一方」というのは、「胆の虚、痰熱 し、驚悸して眠らざるを治す。前の方に、茯苓を去りて生姜を加う」とあります。これは唐の時代の孫思邈の『千金要方』に記載されているものです。書かれた 時代としては、前の『三因方』よりもさらに前になりますが、茯苓の入っている三因方温胆湯の方が多く使われてきておりますので、このテキストではこちらの 『千金要方』の温胆湯をあとにしているのだと思います。
 テキストではもう一つ「一方」として「痰火ありて驚惕し、眠らざるを治す。驚悸 の症痰火に属して気虚を兼ねる者、宜しく痰火を清しうして以て虚を補うべし」とあり、薬味は「参(人参(ニンジン)、伽(白朮(ビャクジュツ))、神(茯 神(ブクシン))、沂(当帰(トウキ))、[生也](生地黄(ショウジオウ))、酸(酸棗仁(サンソウニン))炒る、門(麦門冬(バクモンドウ)、守(半 夏)、実(枳実)、連(黄連)、茹(竹筎(チクジョ))、丹(山梔子)各等分、辰(辰砂(シンシャ)五分別、甘(甘草)二分。右生姜一片、大棗一ヶ、梅 (烏梅(ウバイ))一ヶ、瀝(竹瀝(チクレキ))を入れて煎じ、辰砂の末を調えて服す」というものが記載されております。これは『万病回春』の驚悸門の温 胆湯で、このテキストにある条文の前半が記載されております。この方も現在しばしば使われておりますが、辰砂、烏梅、竹瀝を去り、生地黄の代わりに乾地黄 (カンジオウ)を使用しております。

■加味温胆湯
 次に加味温胆湯(カミウンタントウ)として「病後 虚煩して睡臥することを得ず。及び心胆虚怯し、事に触れて驚き易く、短気悸乏するを治す。守(半夏(ハンゲ)三匁半、陳(陳皮(チンピ)二匁二分、茹(竹 筎(チクジョ))、実(枳実(キジツ))各一匁半、苓(茯苓(ブクリョウ))、甘(甘草(カンゾウ))各一匁一分、遠(遠志(オンジ))[玄彡](玄参 (ゲンジン)、参(人参(ニンジン))、芐(地黄(ジオウ)、酸(酸棗仁(サンソウニン))炒る、各一匁。右姜(生姜(ショウキョウ))、棗(大棗(タイ ソウ))を入れて煎じ服す」と述べられております。
 これは『万病回春』の虚煩門の加味温胆湯と条文が一致しており、薬味も玄参と五味子が 入れ替わっているだけで一致しております。ただし、このテキストでは生薬名が略字となっておりまして、玄参[玄彡]と五味子(玄)とは間違いやすい字に なっておりますので、『万病回春』の加味温胆湯とまったく同じものと考えてもよいかもしれません。

 以上、四つの薬方をあげて「按ずるに病後に虚煩して眠らざる者に前の方を選んで数奇を得る」と書かれております。
  以上の薬方は『三因方』『千金方』『万病回春』の温胆湯と、やはり『万病回春』の加味温胆湯の四薬方です。これらの薬方の中で、三方以上に共通している生 薬は半夏、陳皮、茯苓、枳実、竹茹、甘草、生姜、大棗の八味と多く、一つの薬方群といえましょう。この一群の薬方のもととなっているのは「虚煩眠るを得ざ るを主る方」という小品流水湯(ショウヒンリュウスイトウ)であるといわれております。これは半夏、粳米(コウベイ)、茯苓の三味からなるもので、さらに これは『黄帝内経霊枢』の半夏湯(ハンゲトウ)から出たものといわれております。また別の見方をいたしますと、これは二陳湯(ニチントウ)が原方と考えることもできましょう。また頻用処方である竹茹温胆湯(チクジョウンタントウ)もここには出てきておりませんが、このグループに入れられる薬方であります。
  これらの薬方の使い方ですが、先ほどお話ししたように、虚証で神経過敏になっている不眠に用いられておりますが、テキストにあるように、病後とか、家族の 看病疲れとか、過労などで虚証となった人や元来胃腸の虚弱な人の入眠障害、就眠障害に効果があり、しばしば動悸を伴い、息切れや寝汗を伴うこともありま す。顔色は悪く、腹証を見ても胃内停水があり、臍傍の悸が触れることが多いようです。
 不眠以外にも神経症領域に使われておりますが、香月 牛山は『回春』の温胆湯を加減温胆湯(カゲンウンタントウ)と呼んで「この方は痰を治するのみならず、狂癲癇を治するの妙剤なり」と述べております。ま た、浅井貞庵は、『三因方』の温胆湯について「その容態にては上逆、めまい少しも動かせず、立つこともできん」ような状態に用いると書いております。これ ら四薬方の中で、現在も多く使われておりますのは『三因方』と『回春』の温胆湯です。この二つの鑑別はなかなか困難でありますが、『三因方』の温胆湯に比 べれば『回春』の温胆湯の方が黄連(オウレン)、山梔子(サンシシ)が入っている分やや煩燥の度合いが強く、不眠を苦痛に感じ、じっと横になっていられな い人の方が多いようです。
 目黒道琢の『餐英館療治雑話』に「温胆湯の訣」という記事がありますが、その中で「不眠には帰脾湯(キヒトウ)、温胆湯、抑肝散(ヨクカンサン)の それぞれの場合があるのでよく鑑別しなければならない」と述べております。このうち温胆湯のゆくものは「痰の気味があり、そのため息切れや驚悸、怔忡など の症状があれば温胆湯の効かないはずはない」と言い切っております。しかし、「急に効果を見ることはむずかしいので、転方せずに治療すべきだ」といってお ります。
 不眠は、現代医学的には、原因別に環境性、身体性、精神病性、脳器質疾患性、神経症性、神経質性、老人性、薬物禁断性、本態性と いうように分類されていますが、温胆湯類はこの分類の中の神経質性、神経症性の不眠と、精神病性の不眠の一部に効果があると思います。また、このような神 経質性不眠の方は不眠を主訴として受診される方が多いので、このテキストでは温胆湯類のみをとり上げているのでしょう。
 そのほかに不眠に用いられる薬方は、先にお話しした心熱の場合のような興奮のために眠れないものには黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)三黄瀉心湯(サンオウシャシントウ)などの黄連剤、この興奮とは違ったイライラ感での不眠には抑肝散など、抑うつ気分に伴うものは大柴胡湯(ダイサイコトウ)柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)帰脾湯などがしばしば使われます。心下痞硬を伴う時は甘草瀉心湯(カンゾウシャシントウ)がよく効きます。また『金匱要略』の酸棗仁湯(サンソウニントウ)は有名であり、とても素晴らしい効果を見ることがありますが、対象となる患者は温胆湯のものと近く、ターゲットはより狭いものと私は考えております。したがって温胆湯の方が使いよいように思っております。
 しかし、浅田宗伯は酸棗仁湯と 温胆湯との鑑別について次のように述べております。すなわち「もし心下肝胆の部分にあたりて停飲あり、これが為に動悸して眠りを得ざるは温胆湯の症なり。 もし胃中虚し、客気膈を動かして眠るを得ざる者は甘草瀉心湯の症なり。もし血気、虚燥、心火亢ぶりて眠りを得ざるものは酸棗仁湯の主なり」といいますが、実際には温胆湯と酸棗仁湯との鑑別はむずかしいように思います。
  また、『三因方』の温胆湯の加味方では、このテキストの不寐門の最後に「妊娠、心驚き、煩悶して眠らず。温胆湯に人参、麦門冬、柴胡を加えて安し」とあり ます。妊娠中は精神安定剤や睡眠誘導剤は催奇形性の問題があって使いにくいものですから、この加味方を試みる機会もあるかと思います。ここに出ておりませ んが、浅田宗伯の『方函口訣』には加味方として麦門冬、人参の加味と、黄連、酸棗仁の加味の方法が出ております。黄連、酸棗仁の加味方ですと『回春』の温 胆湯に近づきます。この加味方がよく使われておりまして、大塚敬節先生や矢数道明先生などの治験報告もこの加味方が多いようです。
 また、亀井南冥は石膏を加えて釣藤散(チョウトウサン)に近い使い方をしていたようですが、石膏を加えると『回春』にある高枕無憂散(コウチンムユウサン)に近い方意になるのではないかと思います。
  『三因方』の温胆湯と加味温胆湯の治験報告はたくさんありますが、このテキストに症例が一つ出ておりますので読んでみます。「一人主君と口論を為して戸を 閉じること一年余り、心熱煩満し、痰火心を攻め、腹張り、嘔逆し、夜寝ること能わず。他医皆言う。陰虚火動なりと。而れども治応ぜず。予謂えらく、気欝、 痰を生じて然りと、加味温胆湯に黄連を加えて安し」というものです。この症例は、気欝から水毒を生じて不眠となったというものに、煩満があるので黄連を加 えたものと思われます。
 温胆湯の治験報告に不眠というのが多いのは当然ですが、大塚敬節先生の治験に少し変わったものがありますのでご紹 介いたします。「四八歳の婦人で、半年前に腹石の手術を行ない、その後ひどく冷えるようになり、頻尿のため不眠となった。また三叉神経痛があり、以前から 眼瞼の痙攣も伴う」という症状で、便秘がちの人です。この患者に温胆湯加酸棗仁、蘇葉、大黄を二週間投与したところ、不眠も神経痛もなくなったというもの です。
 腹証などの所見が記載されていないのが残念ですが、興味深い症例と思います。なお、ここでの温胆湯は『三因方』の温胆湯であろうと思います。



『漢方処方・方意集』 仁池米敦著 たにぐち書店刊
p.56加味温胆湯かみうんたんとう
 [薬局製剤] 半夏5 茯苓4 陳皮3 酸棗仁2 玄参2 遠志2 人参2 地黄2 大棗2 枳実2 生姜2 甘草2 以上の切断又は粉砕した生薬をとり、1包として製する。

 «医療衆方規矩大成» 半夏5 茯苓4 陳皮3 竹筎ちくじょ3 酸棗仁さんそうにん2 玄参げんじん 遠志おんじ2 人参2 地黄2 大棗2 枳実2 甘草2 乾生姜1


  【方意】血と気を補って湿邪と虚熱を除き、心小腸と肝胆を調えて、血と水の行りを良くし痰を去り上逆した気を降ろし精神を安定し、虚煩きょはん睡臥すいがを得ない者などに用いる方。
  【適応】 虚煩きょはん(煩わさしさと微かな熱症状)や睡臥すいが(横になって眠ること)を得ない者・不眠・心胆が虚怯きょきょう(虚労して驚き易い症状)する者・事に触れて驚きやすい者・多痰・短気(息切れ)し悸乏きぼうする者・動悸など。
  [原文訳]«医療衆方規矩大成・不寐門»   ○病みて後に虚煩きょはんして、睡臥すいがすることを得ず、及び心膽
虚怯きょきょうし、事に触れて驚き易く、短氣し悸乏きぼうするを治す。


 «万病回春» 半夏4 茯苓4 酸棗仁さんそうにん4 人参3 麦門冬3 枳実3 竹筎ちくじょ3 山梔子2 当帰2 地黄2 黄連2 甘草2 辰砂しんしゃ1 乾生姜1


  【方意】血と津液を補って湿邪と虚熱を除き、心小腸と肝胆を調えて、血と水の行りを良くし痰を去り上逆した気を降ろし精神を安定し、驚惕きょうてきや不眠などに用いる方。

  【適応】 多痰・不眠・驚惕きょうてき(驚いて心悸が亢進する病)・虚煩きょはんなど。
  [原文訳]«万病回春・驚悸»   
○痰火し、驚惕きょうてきし不眠するを治す。(驚悸きょうきは痰火し氣虚を兼ねる者に屬す、痰火を清しって虚を補えば宜し。)



 «万病回春» 半夏6 大棗3 竹筎ちくじょ3 枳実3 陳皮3 茯苓3 酸棗仁さんそうにん2 遠志おんじ2 五味子2 人参2 地黄2 甘草2 乾生姜1


  【方意】血と津液を補って湿邪と虚熱を除き、肝胆と心小腸を調えて、血と気の行りを良くし痰を去り上逆した気を降ろし精神を安定し、病後の虚煩きょはんや不眠などに用いる方。
  【適応】 病後に虚煩きょはん(煩わしさと微かな熱症状)しする(横になって寝ること)を得ない者・心胸がはん(煩わしく
不安感がある症状)しやすらかでない者・不眠・虚怯きょきょう(虚労して驚き易い症状)して事に触れ驚き易い者・短気(息切れ)し心悸(動悸が起こって不安になる症状)する者など。

  [原文訳]«万病回春・虚煩»   
     ○病後の虚煩きょはんするを得ず、及び心膽が虚怯きょきょうし、事に觸れ驚き易く、短氣し心悸するを治す。(虚煩きょはん、心胸がはんうれやすらかならざるなり。)



痰火し、驚惕きょうてきし不眠するを治す。(驚悸きょうきは痰火し氣虚を兼ねる者に屬す、痰火を清しって虚を補えば宜し。)



【添付文書等に記載すべき事項】
 してはいけないこと 
(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなる)
1.次の人は服用しないこと
   生後3ヵ月未満の乳児。
    〔生後3ヵ月未満の用法がある製剤に記載すること。〕


 相談すること 
 1.次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
  (1)医師の治療を受けている人。
  (2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
  (3)胃腸が弱く下痢しやすい人。

  (4)高齢者。
        〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕
  (5)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
  (6)次の診断を受けた人。
        高血圧、心臓病、腎臓病
        〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕

  (7)次の診断を受けた人。
  高血圧、心臓病、腎臓病
  〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕



2.服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

関係部位 症状
皮膚 発疹・発赤、かゆみ
消化器 食欲不振、胃部不快感


まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること。

症状の名称 症状
偽アルドステロン症、
ミオパチー
手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。
〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)
含有する製剤に記載すること。〕


3.1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬 剤師又は登録販売者に相談すること

4.長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
   〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕


 〔用法及び用量に関連する注意として、用法及び用量の項目に続けて以下を記載すること。〕

(1)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させること。
   〔小児の用法及び用量がある場合に記載すること。〕
(2)〔小児の用法がある場合、剤形により、次に該当する場合には、そのいずれかを記載す
ること。〕
  1)3歳以上の幼児に服用させる場合には、薬剤がのどにつかえることのないよう、よく注
意すること。
    〔5歳未満の幼児の用法がある錠剤・丸剤の場合に記載すること。〕
  2)幼児に服用させる場合には、薬剤がのどにつかえることのないよう、よく注意すること。
    〔3歳未満の用法及び用量を有する丸剤の場合に記載すること。〕
  3)1歳未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ
服用させること。
    〔カプセル剤及び錠剤・丸剤以外の製剤の場合に記載すること。なお、生後3ヵ月未満の用法がある製剤の場合、「生後3ヵ月未満の乳児」を してはいけないこと に記載し、用法及び用量欄には記載しないこと。〕

成分及び分量に関連する注意として、成分及び分量の項目に続けて以下を記載すること。〕
 本剤の服用により、糖尿病の検査値に影響を及ぼすことがある。
 〔1日最大配合量が遠志(オンジ)として1 g 以上 ( エキス剤については原生薬に換算して1 g 以上 ) 含有する製剤に記載すること



保管及び取扱い上の注意
 (1)直射日光の当たらない(湿気の少ない)涼しい所に(密栓して)保管すること。
   〔( )内は必要とする場合に記載すること。〕

 (2)小児の手の届かない所に保管すること。

 (3)他の容器に入れ替えないこと。(誤用の原因になったり品質が変わる。)
   〔容器等の個々に至適表示がなされていて、誤用のおそれのない場合には記載しなくてもよい。〕



【外部の容器又は外部の被包に記載すべき事項】

注意
1.次の人は服用しないこと
   生後3ヵ月未満の乳児。
   〔生後3ヵ月未満の用法がある製剤に記載すること。〕

2次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
 (1)医師の治療を受けている人。
 (2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
 (3)胃腸が弱く下痢しやすい人。
 (4)高齢者。
   〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕
 (5)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
 (6)次の症状のある人。
   むくみ
   〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕
 (7)次の診断を受けた人。
   高血圧、心臓病、腎臓病
   〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕


2´.服用が適さない場合があるので、服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
  〔3.の項目の記載に際し、十分な記載スペースがない場合には3´.を記載すること。〕
3.服用に際しては、説明文書をよく読むこと
4.直射日光の当たらない(湿気の少ない)涼しい所に(密栓して)保管すること
〔( )内は必要とする場合に記載すること。〕




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