健康情報: 桔梗石膏(ききょうせっこう) の 効能・効果 と 副作用

2015年1月20日火曜日

桔梗石膏(ききょうせっこう) の 効能・効果 と 副作用

『健康保険が使える 漢方薬 処方と使い方』
木下繁太朗 新星出版社刊


桔梗石膏(ききょうせっこう)
金匱要略(きんきようりやく)
 コ

どんな人につかうか
  本剤は単独で使うことは少なく、咳(せき)や化膿を伴う場合に、他の漢方薬に配合して用います。解熱、消炎作用の他、鎮咳(ちんがい)、袪痰(きよたん)、排膿作用があります。

目標となる症状
 ①熱症状がある。②化膿の傾向がある(炎症)。③欬嗽(がいそう)、咽(のど)が痛む。

   一定せず。


どんな病気に効くか(適応症) 
 欬嗽あるいは化膿するもの。喀痰(かくたん)、咽喉痛、嗄声(かせい)、気管支炎、化膿症。

この薬の処方
 桔梗(ききょう)(キキョウの根)4.0g。石膏(せつこう)(天然の含水硫酸カルシウム)10.0g。

この薬の使い方 
前記処方を一日分として煎じてのむ。
コタロー桔梗石膏(ききようせつこう)エキス細粒(さいりゆう)、成人一日6.0gを2~3回に分け、食他の漢方薬に配合して用いることが多い。

使い方のポイント 
 解熱、消炎、鎮痛、排膿、袪痰(きよたん)の目的で扁桃、咽頭、気道その他の炎症性疾患に対する補助剤として、他の漢方薬に配合して用います。
 色々な配合の一例をあげると、
葛根湯加桔梗石膏(かつこんとうかききょうせつこう)葛根湯かつこんとう)(48頁)の効くような感冒で、咽頭の痛みがある場合、扁桃炎(へんとうえん)、結膜炎、蓄膿症(副鼻腔炎)、乳腺炎、湿疹で炎症が強く、化膿傾向の強い場合。
小柴胡湯加桔梗石膏しようさいことうかききようせつこう)(127頁)のどがはれて痛む場合、扁桃炎、扁桃周囲炎(へんとうしゆういえん)。
麦門冬湯加桔梗石膏(ばくもんどうとうかききようせつこう)麦門冬湯(ばくもんどうとう)(179頁)が使える気管支炎などで、痰がねばって激しく咳(せき)こんだり、のどが痛んだりする場合。
十味敗毒湯加桔梗石膏(じゆうみはいどくとうかききようせつこう)十味敗毒湯じゆうみはいどくとう)(120頁)が効く湿疹や、にきびなどで熱をもち化膿してきたようなもの。
抗生物質に併用しても良い。

処方の解説
 桔梗(ききよう)には消炎、鎮咳(ちんがい)、咽痛(いんつう)に効き袪痰(きよたん)、排膿作用があり、石膏(せつこう)は桃炎、解熱、鎮痛作用があり、発熱、口渇(こうかつ)、煩躁(はんそう)を改善します。



誌上漢方講座 症状と治療
 生薬の配剤から見た漢方処方解説(3) 村上光太郎
 4.桔梗について
  桔梗を民間薬として使用する場合は排膿、鎮痛、袪痰、解熱、強壮剤として咽喉痛、扁桃炎、気管支炎、肋膜炎、化膿症等に広く用いられている。しかし漢方で は桔梗の薬効が他の生薬と組み合わせて用いることによって変化することを重視している。すなわち、桔梗の作用は患部に膿や分泌物が多いものを治すが、この 桔梗を芍薬と共に用いれば患部が赤く腫れ、疼痛のあるものを治すようになる。
これを間違えて、桔梗を発赤、腫脹、疼痛のある人に用いたり、桔梗と芍薬を合わせて膿や分泌物の多い人に用いたりすれば、治すどころかかえって悪化する。
そ れでは患部に膿がたまって分泌物が出ている所もあるし、発赤、腫脹、疼痛のある部分もあって、どちらを使ったらよいかわからないような時にはどうしたらよ いであろうか。このような時には桔梗に芍薬と薏苡仁を組み合わせて用いるか、桔梗に荊芥、連翹(荊芥あるいは連翹だけでもよい)を組み合わせて用いるよう にすればよいのである。
 これを実際の薬方にあてて見ると更に明瞭となる。すなわち排膿湯(桔梗、甘草、生姜、大棗)では桔梗に芍薬が組み合わされていないため、患部は緊張がなく、膿や分泌物が多く出ている場合に用いる薬方である。しかし排膿散(桔 梗、芍薬、枳実、卵黄)では桔梗は芍薬と組み合わされているため、患部は赤く腫れ、疼痛のある場合に用いるようにかっている。ところで、この薬方に組み込 まれている枳実のように、気うつを治す生薬(例、厚朴、蘇葉)を加えれば他の生薬の薬効を強くする作用がある。従って本方では桔梗と芍薬の組み合わせによ る腫脹、疼痛を治す作用は更に強くなっている。
 葛根湯の加減方は多くあるが、その中で桔梗の入った加減方を見ると、炎症によって患部に熱 感のあるものに用いる葛根湯加桔梗石膏という薬方がある。この基本の薬方である葛根湯をわすれ、桔梗と石膏のみを見つめ、桔梗は温であるが、石膏は寒であ るから逆の作用となり、組み合わせるのはおかしいと考えてはならない。なるほど桔梗と石膏は相反する作用をもったものであっても、桔梗と葛根湯の中に含ま れている芍薬とを組み合わせたものと、石膏とは同じ作用となり、相加作用を目的に用いられている薬方であることがわかる。従って同じ加減方は桂枝湯にも適用され、桂枝湯加桔梗石膏として用いられるが、同じ表証に用いる薬方でも、麻黄湯に適用しようと思えば、麻黄湯加桔梗石膏ではなく、麻黄湯加芍薬桔梗石膏 として考えなければならないことは今更言うに及ばないことであろう。
また患部に化膿があり膿汁も多く、また発赤、腫脹もある人に葛根湯を用いる場合は葛根湯加桔梗薏苡仁として与えなければならないことも理解できよう。桔梗と荊芥(連翹)の組み合わせの例には十味敗毒湯(柴胡、桜皮、桔梗、生姜、川芎、茯苓、独活、防風、甘草、荊芥)がある。本方は発赤、腫脹もあるが化膿もあり、分泌物が出ている人に用いる薬方である。

※村上光太郎先生は、排膿散及湯の効能は、基本的には、排濃散の効果、すなわち、桔梗と芍薬の組み合わせの効能になるとおっしゃっています。
『漢方薬の実際知識』の初版(昭和47年12月25日)には、排膿散及湯が記載されていましたが、増補版(昭和56年8月25日)からは、排膿散及湯は削除されました。
同様に、小柴胡湯に桔梗と石膏を加えた小柴胡湯加桔梗石膏についても、小柴胡湯(柴胡、半夏、生姜、黄芩、大棗、人参、甘草)には芍薬が含まれていないので、組み合わせとしてはおかしいとのことです。


『古典に生きるエキス漢方方剤学』 小山 誠次著 メディカルユーコン刊
p.145
桔梗石膏

出典 『一本堂医事説約』


主効 清熱消炎、気道。気道炎症を清熱消炎する薬。

組成 桔梗3 石膏10

解説
 桔梗湯(140頁)の生甘草を石膏に代えて消炎効果を強めた処方である。
 【桔梗】…咽喉頭痛や膿性喀痰を呈する気道炎症に対して、鎮咳・袪痰・排膿・鎮痛すると共に消炎的に作用する。
 【石膏】…代表的な清熱瀉火薬で、感染などの発熱性炎症に対して消炎解熱すると共に、口渇・煩躁・譫語などの実熱証症状に対して、口渇を癒し、除煩して鎮静する。『薬性提要』には、「熱を清して火を降し、津を生じて渇を止む」とある。
 総じて、気道炎症そのものを消炎、解熱、鎮痛、鎮咳、袪痰、止渇、除煩する薬であ音¥

適応
 桔梗湯の適応症よりも強い炎症状態。

論考
 ❶甘草湯(127頁)、桔梗湯、桔梗石膏は相互に適応症が類似するか、あるいは炎症程度の異なる状態かの何れかであることが多い面もある。それ故、炎症程度の強弱と薬効の弱強とを比べると、
 甘草湯桔梗湯⇒桔梗石膏の順で、弱⇒強となる。
 ❷本方の出典を考察するとき、『傷寒論』及び『金匱要略』の桔梗湯は欠かすことができないが、両書には桔梗と石膏を同時に配合した処方は掲載されていない。
 ❸一方、『肘後百一方』巻之二・治時気病起諸復労方第十四には、「大病差えて後、虚汗多く、及び復中汁を流す方」として、甘草・石膏が指示されている。
 また、龐安時撰『傷寒総病論』巻五・傷寒異気に感じて温病、壊候并びに瘧と成る証には、「湿温にて汗多く、妄言・煩渇するには石膏甘草散」とあって、石膏・甘草の二味が指示されている。
 更には、『黄帝素問宣明論方』巻之九・痰飲門にも、「石膏散 熱嗽、喘甚だしき者を治す」とあって、石膏・甘草(炙)の二味が指示されているので、ここで甘草の代りに桔梗が配合され、一層気道炎症用に改変されたと考えてもいい。
 ❹尚、『医学入門』巻之二・治熱門・桔梗には、「……石膏・葱白と同じく用ゆれば、能く気を至陰の下に升らす。……」とあり、『本草綱目』第十二巻上・草之一山草類上・桔梗には、「之才曰く、……硝石・石膏を得て傷寒を療す。……」ともある。即ち、『雷公薬対』に於いて既に桔梗・消石・石膏の処方があったことを示している。
 しかし乍ら、これらの桔梗と石膏とを含む加味薬が今日の桔梗石膏に直結するとは考え難い。
 ❺陳復正輯訂『幼幼集成』巻之六・万氏痘麻・麻疹・麻疹・麻疹証治歌には、「甘桔湯 麻疹にて胃火、肺金を炎やし、欬嗽、面に浮き出て応に出でんとして出でざるを治す」とあって、生甘草・芽桔梗・熟石膏・浄知母・牛蒡子を生薄荷葉にて引と為し、煎服する用法も記載されている。この処方も同様に今日の桔梗石膏に直結するとは考え難い。
 ❻さて、香川修庵著『一本堂医事説約』小児科・口瘡重舌に、「小児夜啼き、乳を飲まんと欲す。若し口唇、乳上に到れば即ち啼きて而して乳せざる者は、急に灯を取りて口を照せ。若し瘡無くば舌上必ず腫るる也。重舌は舌下腫突し、其の状、又一舌を加うるが如し。故に之を重舌と謂う。真に両舌あるに非ざる也」とあって、「一方 石膏・桔梗・甘草」の処方が記載されている。
 即ち元々は一つの処方として、敢えて命名すれば石膏桔梗湯とでも称すべき処方として用いられたのが最初である。尚、重舌は蝦蟇腫(ガマシュ)のことである。
 ❼『一本堂薬選』上編・桔梗には、「 試効 咽喉腫痛、脇胸痛、胸膈滞気、赤目腫痛、口舌瘡を生じて喉痺するを療し、膿を排す。…… 弁正 張元素が曰く、桔梗は舟楫の剤為り。諸薬、此の一味有れば下り沈むこと能わざる也。此の言、一たび出で、後の医流、専信遵用し、奉じて奇説と為し、動もすれば輒ち口に藉(か)る。桔梗は専ら眼目・咽喉・胸膈間の疾を主るときは理無きに非ずと雖も、亦過論に非ずと謂うべからざる也。学者、宜しく従違する所を知りて可とすべき也」とある。
 また同編・石膏には、「 試効 傷風寒・時疫・時疫の大熱、口乾・大渇して飲を引き、舌に黄白胎有り、皮膚熱して火燥するが如く、夏時の熱病・熱瘧・潮熱・狂証・胃熱・口層・牙疼・咽痛・上気・目痛・耳鳴・頭疼を療す。…… 弁正 石膏、元より硬軟の二種有り。……○石膏、汗を発するの説、蓋し名医別録に於いて、解肌発汗の語有りて、傷寒論に大青竜、越婢の諸相承りて然るのみ。石膏の一品、果たして能く汗を発するや否乎。未だ親しく試効せず。姑く後日を俟つ。」とあるが、『一本堂薬選』には桔梗と石膏を併用する意義は特に追求されていない。
 ❽しかし乍ら、石膏桔梗湯の応用を展開したのは和田東郭であった。『蕉窓方意解』巻之下・駆風解毒湯には、「……按ずるに此の方、原(もと)痄腮(ササイ)腫痛を治するが為に設く。余、本方に於いて石膏大・桔梗中を加え、纏候風(テンコウフウ)熱気甚だしく咽喉腫痛、水薬涓滴も下らず、言語すること能わず、死に垂(なんな)んとするものを治す。甚だ妙。……」とあって、ここでの記載によれば和田東郭は自らの工夫によって駆風解毒湯合石膏桔梗湯にてそれまでにない効果を認めたのである。
 尚、駆風解毒湯は『万病回春』巻之五・咽喉に、「痄腮は腫痛風熱也」とあって、「駆風解毒散 痄腮腫痛を治す」との条文の許で、防風・荊芥・羗活・連翹・牛蒡子・甘草と指示される。
 それ故、本来は駆風解毒湯に桔梗石膏を加味したのではなく、石膏桔梗湯を合方したのであるが、駆風解毒湯には既に甘草が配合されているので、結果的に桔梗石膏を加味した形となった。しかも、加味薬の順としては今日の如く桔梗石膏ではなく、石膏大・桔梗中なので、石膏桔梗であった。 
 従って、今日葛根湯(89頁)や小柴胡湯(558頁)に桔梗石膏を加味する用法も、本来は石膏桔梗湯との合方なのであるが、合方法則により甘草が敢えて指示されないだけである。
 ❾『療治経験筆記』巻之七・香川先生解毒剤には、「唯、癬瘡には石膏桔梗を加う」とあるが、その記載の六行後には、「喉糜爛 土茯苓・桔梗・川芎・大黄・石膏・通草・甘草 煎服」とあって、この処方は大解毒剤去忍冬加桔梗石膏である。即ち、ここでも喉の病変に桔梗石膏を加味する用法が記述されていることになる。
 ❿『叢桂亭医事小言』巻之四下・鼻口喉には、「纏喉風は喉痺に似て異なり。纏喉風は四面共に腫れの名なり。尚足飲を冷服すべし。桔梗を加うることもあり。又、駆風解毒湯に石膏桔梗を加え冷服す」とある。これは東郭の言を引用したものであろう。
 ⑪『瘍科方筌』乳疾には、『葛根湯加桔石 乳腫痛を治す。本方中、石膏桔梗を加う」とあるが、ここでは二味の順としては、桔梗石膏とも石膏桔梗とも記載されている。
 ⑫さて、今までは桔梗石膏が元々『一本堂医事説約』に於いて、石膏桔梗湯とでも称するべき処方であったこと、東郭が他剤と合方処方した嚆矢であるが、甘草は合方法則により敢えて記載されていないこと、当初は石膏桔梗の順で記載されたが、後世になって桔梗石膏の順が一般的となったこと等々を論考して来た。
 しかし、合方する方剤に甘草が配合されていないのに、石膏桔梗として加味される例も出現するようになった。
 即ち、『古方括要』巻之下・外科・囊癰には、先ず囊癰の説明として、「夫れ陰囊は兌肺の主宰なり。故に陰冷ゆるを以って常とす。然るに其の人、肺熱が陰曩に移るときは、其の霊液を薫蒸して而して痛み、且改膿をなす者、察せざるべからざる也」とあって後、「当帰芍薬散加石膏桔梗 囊腫れ、疼痛し、軽症にして小便赤渋する者に宜し」とある。このような例に当帰芍薬散(867頁)を配当するのは、流石に古矢知白であると言えよう。尚、兌は易の八卦の一つであり、秋や西方の意である。
 ⑬『類聚方広義』(上)・葛根湯には、 「○咽喉腫痛し、時毒にて痄腮、疫眼に焮熱腫痛し、項背強急して発熱悪寒し、脉浮数なる者を治するには、桔梗・大黄・石膏を択び加う。或いは応鐘散、再造散、瀉心湯黄連解毒湯等を兼用す」とあって、大黄を挟んではいるものの桔梗石膏の順である。
 ⑭『勿誤薬室方函口訣』巻之上・駆風解毒湯には、「此の方、原(もと)時毒の痄腮腫痛を治す。然れども此の症、大抵は葛根湯加桔石にて宜し。若し硬腫久しく散ぜざる者は、此の方に桔石を加えて用ゆべし。東郭子は纏喉風、熱気甚だしく咽喉腫痛、水薬涓滴も下らず、言語すること能わざる者に此の加味の方を水煎し、冷水に浸し、極冷ならしめ、之を嚥ましめて奇効を得ると云う。余は咽喉腫塞、熱甚だしき者、毎に此の方を極冷にして含ましめ、口中にて温まる程にして嗽せしめて屢々効を奏せり。……」とあって、駆風解毒湯加桔梗石膏は東郭の創意であると表明している。
 ⑮村瀬豆洲著『幼幼家則』我之巻・口舌・ 鵞口瘡・重舌・木舌・走馬牙疳・弄舌・齲歯・咽痹には、「○走馬牙疳は牙(きば)・歯齦爛れ、或いは血を出だし、歯黒く、忽ち腐敗して悉く脱落す。甚だしきに至っては頷(おとがい)に穴を生じ、死に至るものあり。邦俗歯くさと云い、又走馬の如く速やかなるを以って早は頭瘡愈て后、頓に発するもの多し。注意すべし。烏犀角を傅くべし。真珠も亦効あり。服薬は黄連解毒加桔石或いは大黄を用ゆべし」、「○喉痹は風熱なり。麻痹の意にあらず。中蔵経に痹者閉也とあり。焦氏筆乗に喉閉と云い、又緩なるは乳鵞風と云い、纏候風は腫気、喉を纏うて暴症なり。甚しきに至っては一・二日に死す。且つ一家四隣にも伝染す。所謂咽喉の疫なり。初発、項背強ばり、熱勢あらば葛根加桔石を用ゆ。膿あらば駆風解毒湯加桔梗石膏 熱毒、心脾に在るを治す」、「葛根加石膏桔梗湯 仲景 喉痹、纏喉風、風熱に属する者を治す」、「甘桔加石膏湯 仲景 喉痹腫痛を治す」等々と記載される。特に甘桔加石膏湯は原典の『一本堂医事説約』の「一方 石膏・桔梗・甘草」と同一である。
 ⑯また、『皇漢医学』第壹巻・葛根湯に関する先輩の段説治験には、「此の説雑駁なれども、上顎竇蓄膿症に葛根湯を用ゆるは卓見なり。原氏は加辛夷と称するも、余は加桔梗石膏或いは加桔梗薏苡仁を以って優れりとなす」とある。原氏とは原南陽のことである。
 ⑰『漢方診療医典』急性扁桃炎(アンギナ)には、葛根湯小柴胡湯大柴胡湯(717頁)、駆風解毒湯には、何れも桔梗石膏を加味する用法が指示されている。
 ⑱本方は上述したように、独立した処方というよりも加味方として用いられることの方がずっと多い。エキス製剤ではその他に、黄連解毒湯(74頁)、葛根湯加川芎辛夷(97頁)、荊芥連翹湯(185頁)、小青竜湯(576頁)、升麻葛根湯(600)頁、清上防風湯(651頁)、大柴胡湯去大黄(727頁)、治頭瘡一方(761頁)、排膿散及湯(924頁)、麦門冬湯(932頁)、麻杏甘石湯(1064頁)、五虎湯(309頁)などが挙げられる。中でも小柴胡湯加桔梗石膏(570頁)はエキス製剤として薬価収載されている。
⑲以前は薬価未収載であっても、某漢方薬製メーカーが石膏エキス散単味を販売していたので、著者は小柴胡湯加石膏、小青竜湯加石膏、麦門冬湯加石膏を処方したいときに、よく利用していた。しかし、現在では既に販売中止となっているので、本方を加味せざるを得ないか、あるいは煎じ薬で対応することにしている。

※輒ち:すなわち



【副作用】
N 324 コタロー 桔梗石膏 エキス 細粒

(1) 副作用 の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調 査を実施 していないため 、
 発現頻度は不明 である。

1 ) 重大な副作用と初期症状
添付文書に記載 なし。

2 ) その他の副作用
頻度不明 
消化器:食欲不振、胃部不快感、軟便、下痢等


 

 

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