健康情報: 喘息に用いられる漢方薬

2009年3月6日金曜日

喘息に用いられる漢方薬

喘息(ぜんそく、Bronchial Asthma)とはアレルギー反応や細菌・ウイルス感染などが発端となった気管支の炎症が慢性化することで気道過敏性の亢進、可逆性の気道狭窄をおこし、発作的な喘鳴、咳などの症状をきたす呼吸器疾患です。
症状としては、自動車、タバコ、工場の煙等のアレルゲン、寒気、運動、ストレスなどの種々の刺激が引き金となり、これらに対する過敏反応として気管支平滑筋(きかんしへいかつきん)、気道粘膜(きどうねんまく)の浮腫(ふしゅ)、気道分泌亢進(きどうぶんぴつこうしん)などにより気道(きどう)の狭窄(きょうさく)・閉塞(へいそく)が起こり、気道狭窄(きかんしきょうさく)によって、喘息(ぜんそく)特有の症状である、喘鳴(ぜんめい)、息切れ、咳(せき)などの症状が現われます。
喘息発作時にはこれらの症状が激しく発現し、呼吸困難や過呼吸、酸欠、体力の激しい消耗などを伴います。風邪(かぜ)をひくと症状がひどくなることも多いので、風邪をひかないように注意しましょう。
一般的な治療には、気管支拡張剤やステロイド剤が使われます。
ステロイドというと、副作用を思い浮かべる方も多いと思いますが、吸入式のステロイドは比較的副作用は少ないようです。これは使用量が全身投与に比べて少ないことと、吸収された薬は最初に肝臓を通過したときにほとんどが代謝されてしまうためです(初回通過効果)。
吸入式のステロイドの副作用としては、
1.小児の成長に影響する
2.白内障(成人)の発生率が高い
3.女性の閉経後の骨粗鬆症に影響
4.口の中が荒れる(カンジダという真菌(カビ)が増殖)
5.声がかれる
などがあります。
ステロイドの副作用が怖いからといって勝手に減量したり、やめたりするのが一番危険です。
喘息に用いる漢方薬には、下記のようなものがあります。
症状 麻杏甘石湯 小柴胡湯 柴朴湯 神秘湯 五虎湯 小青竜湯 越婢加半夏湯 甘草麻黄湯 麦門冬湯 半夏厚朴湯 苓甘杏味辛夏仁湯 麻黄附子細辛湯
小便の出が少ない




△ ○ △
△ ○
頭痛・頭重



△ △


△
◎
食欲不振
△ △





○

汗をかきやすい ◎


◎ △ ○ △



顔色が悪い









◎ ◎
むくむ △



△
△

○
体がだるい
△ ○

○



◎ ◎
疲れやすい
△ ○

○

○


肩凝り・首や背中が張る
○


△





くしゃみ・鼻水・鼻詰まり




◎




○
声がしゃがれる







△


口・のどが渇く ◎


◎
○
△


口の中が粘つき、苦い
◎ ◎








吐き気・嘔吐
△



◎




動悸がする

△
○



△

息切れ



△




◎
気分が沈む

◎ ○







のどに何かつかえる感じ

◎








のどがいがらっぽい







◎


のどがゼ―ゼ―する


◎ ◎ ○ ○ ○


○
呼吸困難 ○ ○ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎
○ ○
咳が激しい ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎
◎
◎ ◎
薄い痰が多くでる




◎



◎ ◎
濃い痰がでる







◎


胃内停水




◎


△ ○
麻黄剤(まおうざい)のような症状を抑える漢方薬方と、柴胡剤(さいこざい)や駆瘀血剤(くおけつざい)のような体質改善を目的とするような漢方薬方とを組み合わせて服用することも多いようです。
アレルギーマーチという言葉があります。これは、一人の患者さんが、アトピー → 喘息 → 花粉症 というように、年代とともに症状が変わるというもので、根本的な所は同じ所で起こっているというものです。その点でも体質改善は重要だと思われます。自然治癒力・免疫力ともかかわりますので、これらの改善も重要です。
喘息体操(ぜんそくたいそう)や乾布摩擦(かんぷまさつ)、体力づくりが、心身に良い影響を与え、喘息が良くなる患者さんもいるようです。ただし、呼吸筋を鍛えたことにより病状が良くなったと感じるため(ピークフロー値の上昇)で、炎症が治まったわけではない可能性もあります。
湿度を保つのも有効なようです。特に冬場は乾燥しやすいので、加湿器を用いたり、マスクをしたりするのも良いようです。