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化食養脾湯
[薬局製剤] 人参4 白朮4 茯苓4 半夏4 大棗2 陳皮2 神麹2 麦芽2 山楂子2 縮砂1.5 甘草1 生姜1 以上の切断又は粉砕した生薬をとり、1包として製する。
«内科秘録»人参4 白朮4 茯苓4 半夏4 大棗2 陳皮
【方意】気を温め補って湿邪を除き、脾胃と肺大腸を調えて、気と水の行りを良くし上逆した気を降ろし消化を打け、
[原文訳]«内科秘録・脾疼» ○
『薬局製剤 漢方212方の使い方』 第4版
埴岡 博・滝野 行亮 共著
薬業時報社 刊
K16. 化食養脾湯
出典
また内科秘録(江戸・
「治法第一ノ妙薬トイフハ加味六君子湯ナリ。即チ六君子湯ヘ神麹,麦芽ノ二味ヲ加ヘタル方ナリ。飲食ノ養生サヘ届クトキハ,病ノ新旧,緩急ヲ論ゼズ,此ノ一方ニテ治セズトイフコトナシ。証治大還ノ化食養脾湯モ前回ニ類シテ奇験アリ。然レドモ病ノ変ニ応ジ,又手段ノ異ナルコトアリ。腹中切痛シテ反復転倒,日夜眠ルコトノナラヌ者ハ
治脾疼
六君子湯加砂仁,神麹,麦芽,山査』 (本間棗軒・内科秘録巻7・脾疼)
構成
浅田流では六君子湯に硬結を徐々に溶解するとして麦芽を加え,さらに食欲増進の目的に神麹を加えて加味六君子湯という。これにさらに胃酸の減少に対して山査子を加えると本方になる。
目標
六君子湯の消化力を増強したもの。心下部にしこりを感じ,みぞおちがつかえ,疲れやすく,貧血性で手足が冷えやすいものを目標とする。
応用
(1) 胃炎,胃アトニー,胃下垂,消化不良,食欲不振,胃痛,嘔吐
(2) 高橋道史先生の著書に胃癌の治験が二例ある。
留意点
◎細野史郎先生によれば神麹・麦芽は粉末にして煎じあがってから加えるという。浅田流の常法ではその斟酌はない。
文献
1.松岡恕庵・証治大還摘抄・杏雨書屋蔵
2.柴田良治・黙堂柴田良治処方集p.50
3.高橋道史・浅田流漢方診療の実際p.222
『改訂 一般用漢方処方の手引き』
監修 財団法人 日本公定書協会
編集 日本漢方生薬製剤協会
化食養脾湯
(かしょくようひとう)
成分・分量
人参4,白朮4,半夏4,陳皮4,大棗2,神麹2,麦芽2,山査子2,縮砂1.5,生姜1,甘草1
用法・用量
湯
効能・効果
体力中等度以下で,胃腸が弱く,食欲がなく,みぞおちがつかえ,疲れやすいものの次の諸効:胃炎,胃腸虚弱,胃下垂,消化不良,食欲不振,胃痛
原典 証治大還
出典
解説
六君子湯に縮砂,神麹,麦芽,山査子を加えた処方である。無力性体質のものの食欲不振に用いる。
生薬名 参考文献名 |
人参 | 白朮 | 茯苓 | 半夏 | 陳皮 | 大棗 | 神麹 | 麦芽 | 山査子 | 縮砂 | 乾生姜 | 生姜 | 甘草 | 用法・用量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
処方分量集 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1.5 | 1 | - | 1 | * |
診療の実際 注1 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1.5 | - | 2 | 1 | * |
診療医典 注2 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1.5 | - | 2 | 1 | * |
症候別治療 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
後世要方解説 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
漢方百話 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
応用の実際 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
明解処方 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
改訂処方集 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
漢方入門講座 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
漢方医学 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
精撰百八方 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
古方要方解説 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
成人病の漢方療法 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
*参考文献すべて,六君子湯に縮砂1.5,神麹,麦芽,山査子各2を加う,と記載あり。
注1 胃アトニー症(胃筋衰弱症):平胃散の証に似て一層病状が進み,顔貌は血色に乏しく,脈は軟弱となり,腹壁は菲薄で弛緩し,食後には倦怠,眠気を催し,また頭重,眩暈を訴えるものに用いる。
胃下垂症:無力性體質で,腹壁が弛緩し,皮膚軟弱蒼白のもので,胃部壓重感,食欲不振,頭痛,眩暈,四肢倦怠感等を訴える場合に用いる。
胃拡張症:全身の栄養が衰え貧血し,皮膚は菲薄となって弛緩し,四肢は冷えやすく,脈傳軟弱となり,胃部停滞,食欲不振のものに用いる。
注2 胃腸張:全身の栄養が衰え貧血し,皮膚が菲薄となって弛緩し,四肢は冷えやすく,脈は微弱となり,心下痞,食欲不振のものに用いる。
【添付文書等に記載すべき事項】
してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなる)
1.次の人は服用しないこと
生後3ヵ月未満の乳児。
〔生後3ヵ月未満の用法がある製剤に記載すること。〕
相談すること
1.次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
(3)高齢者。
〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以 上)含有する製剤に記載すること。〕
(4)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
(5)次の症状のある人。
むくみ
〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以 上)含有する製剤に記載すること。〕
(6)次の診断を受けた人。
高血圧)、心臓病、腎臓病
〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以 上)含有する製剤に記載すること。〕
2.服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
症状の名称 | 症状 |
偽アルドステロン症、 ミオパチー |
手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。 |
含有する製剤に記載すること。〕
3.1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
4.長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕
〔用法及び用量に関連する注意として、用法及び用量の項目に続けて以下を記載すること。〕
(1)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させること。
〔小児の用法及び用量がある場合に記載すること。〕
(2)〔小児の用法がある場合、剤形により、次に該当する場合には、そのいずれかを記載す
ること。〕
1)3歳以上の幼児に服用させる場合には、薬剤がのどにつかえることのないよう、よく
注意すること。
〔5歳未満の幼児の用法がある錠剤・丸剤の場合に記載すること。〕
2)幼児に服用させる場合には、薬剤がのどにつかえることのないよう、よく注意すること。
〔3歳未満の用法及び用量を有する丸剤の場合に記載すること。〕
3)1歳未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ
服用させること。
〔カプセル剤及び錠剤・丸剤以外の製剤の場合に記載すること。なお、生後3ヵ月未満の用法がある製剤の場合、「生後3ヵ月未満の乳児」を してはいけないこと に記載し、用法及び用量欄には記載しないこと。〕
保管及び取扱い上の注意
(1)直射日光の当たらない(湿気の少ない)涼しい所に(密栓して)保管すること。
〔( )内は必要とする場合に記載すること。〕
(2)小児の手の届かない所に保管すること。
(3)他の容器に入れ替えないこと。(誤用の原因になったり品質が変わる。)
〔容器等の個々に至適表示がなされていて、誤用のおそれのない場合には記載しなくてもよい。〕
【外部の容器又は外部の被包に記載すべき事項】
注意
1.次の人は服用しないこと
生後3ヵ月未満の乳児。
〔生後3ヵ月未満の用法がある製剤に記載すること。〕
2.次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
(3)高齢者。
〔1日最大配合量が甘草として1g以上 ( エキス剤については原生薬に換算して1 g以上 ) 含有する製剤に記載すること。〕
(4)次の症状のある人。
むくみ
〔1日最大配合量が甘草として1g以上 ( エキス剤については原生薬に換算して1 g以上 ) 含有する製剤に記載すること。〕
(5)次の診断を受けた人。
高血圧、心臓病)、腎臓病
〔1日最大配合量が甘草として1g以上 ( エキス剤については原生薬に換算して1 g以上 ) 含有する製剤に記載すること。〕
2´.服用が適さない場合があるので、服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
〔2.の項目の記載に際し、十分な記載スペースがない場合には2´.を記載すること。〕
3.服用に際しては、説明文書をよく読むこと
4.直射日光の当たらない(湿気の少ない)涼しい所に(密栓して)保管すること
〔( )内は必要とする場合に記載すること。〕