健康情報: 化食養脾湯(かしょくようひとう) の 効能・効果 と 副作用

2015年6月27日土曜日

化食養脾湯(かしょくようひとう) の 効能・効果 と 副作用

『漢方処方・方意集』 仁池米敦著 たにぐち書店刊
p.48
化食養脾湯かしょくようひとう
 [薬局製剤] 人参4 白朮4 茯苓4 半夏4 大棗2 陳皮2 神麹2 麦芽2 山楂子2 縮砂1.5 甘草1 生姜1 以上の切断又は粉砕した生薬をとり、1包として製する。
 «内科秘録»人参4 白朮4 茯苓4 半夏4 大棗2 陳皮 神麹しんきく2 麦芽2 山楂子さんざし2 縮砂しゅくしゃ1.5 甘草1 乾生姜1 
  【方意】気を温め補って湿邪を除き、脾胃と肺大腸を調えて、気と水の行りを良くし上逆した気を降ろし消化を打け、脾疼ひとう(胃痛のこと)や羸痩るいそう(痩せ細ること)などに用いる方。
  [原文訳]«内科秘録・脾疼»   ○脾疼ひとうするを治す。




『薬局製剤 漢方212方の使い方』 第4版
埴岡 博・滝野 行亮 共著
薬業時報社 刊


K16. 化食養脾湯かしょくようひとう

出典
 証治大還しょうちたいかん(清・陳治)に出ているそうだが,まだ見ていない。この本の抄録が江戸時代,松岡恕庵じょあんによって『証治大還摘抄』として残されている。武田薬品工業の杏雨書屋きょううしょおくに収蔵されている。
 また内科秘録(江戸・本間棗軒ほんまそうけん)に引用されているので,記載しておく。
 「治法第一ノ妙薬トイフハ加味六君子湯ナリ。即チ六君子湯ヘ神麹,麦芽ノ二味ヲ加ヘタル方ナリ。飲食ノ養生サヘ届クトキハ,病ノ新旧,緩急ヲ論ゼズ,此ノ一方ニテ治セズトイフコトナシ。証治大還ノ化食養脾湯モ前回ニ類シテ奇験アリ。然レドモ病ノ変ニ応ジ,又手段ノ異ナルコトアリ。腹中切痛シテ反復転倒,日夜眠ルコトノナラヌ者ハ阿芙蓉あふよう液ヲ與ヘ,小建中湯,千金当帰湯,解急蜀椒かいきゅうしょくしょう湯ヲ撰用スベシ。心腹急脹,雷鳴撮痛等ノ証ヘハ,烏苓通気うりょうつうき加附子,若シクハ三和散ニ宜シ。嘔吐甚ダシキモノハ安中散五苓散加赤石脂,小半夏加茯苓湯等ヲ撰用スベシ。蛔虫ヲ兼タルモノヘハ,「セメンシイナ」ヲ用ユ。久シク便秘スルモノヘハ調胃承気湯,若シクハ草兵丸,若クハ「アロイ」ヲ與ヘテ蜜煎導ミツセンドウヲ挿スベシ。密煎導ハ一挿ニテ通ゼザルハ二度モ三度モ挿スベシ。通ジテ後モ亦挿シテ,燥屎ヲ去リ尽クスヲ佳シトス。
治脾疼
六君子湯加砂仁,神麹,麦芽,山査』    (本間棗軒・内科秘録巻7・脾疼)


構成
 浅田流では六君子湯に硬結を徐々に溶解するとして麦芽を加え,さらに食欲増進の目的に神麹を加えて加味六君子湯という。これにさらに胃酸の減少に対して山査子を加えると本方になる。

目標
 六君子湯の消化力を増強したもの。心下部にしこりを感じ,みぞおちがつかえ,疲れやすく,貧血性で手足が冷えやすいものを目標とする。

応用
(1) 胃炎,胃アトニー,胃下垂,消化不良,食欲不振,胃痛,嘔吐
(2) 高橋道史先生の著書に胃癌の治験が二例ある。

留意点
◎細野史郎先生によれば神麹・麦芽は粉末にして煎じあがってから加えるという。浅田流の常法ではその斟酌はない。

文献
1.松岡恕庵・証治大還摘抄・杏雨書屋蔵
2.柴田良治・黙堂柴田良治処方集p.50
3.高橋道史・浅田流漢方診療の実際p.222

『改訂 一般用漢方処方の手引き』 
監修 財団法人 日本公定書協会
編集 日本漢方生薬製剤協会

化食養脾湯
(かしょくようひとう)

成分・分量
 人参4,白朮4,半夏4,陳皮4,大棗2,神麹2,麦芽2,山査子2,縮砂1.5,生姜1,甘草1

用法・用量
 湯

効能・効果
 体力中等度以下で,胃腸が弱く,食欲がなく,みぞおちがつかえ,疲れやすいものの次の諸効:胃炎,胃腸虚弱,胃下垂,消化不良,食欲不振,胃痛

原典 証治大還
出典 

解説
 六君子湯に縮砂,神麹,麦芽,山査子を加えた処方である。無力性体質のものの食欲不振に用いる。



        生薬名
参考文献名
人参 白朮 茯苓 半夏 陳皮 大棗 神麹 麦芽 山査子 縮砂 乾生姜 生姜 甘草 用法・用量
処方分量集 4 4 4 4 2 2 2 2 2 1.5 1 - 1
診療の実際 注1 4 4 4 4 2 2 2 2 2 1.5 - 2 1
診療医典  注2 4 4 4 4 2 2 2 2 2 1.5 - 2 1
症候別治療 - - - - - - - - - - - - -
後世要方解説 - - - - - - - - - - - - -
漢方百話 - - - - - - - - - - - - -
応用の実際 - - - - - - - - - - - - -
明解処方 - - - - - - - - - - - - -
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漢方医学 - - - - - - - - - - - - -
精撰百八方 - - - - - - - - - - - - -
古方要方解説 - - - - - - - - - - - - -
成人病の漢方療法 - - - - - - - - - - - - -


*参考文献すべて,六君子湯に縮砂1.5,神麹,麦芽,山査子各2を加う,と記載あり。

注1 胃アトニー症(胃筋衰弱症):平胃散の証に似て一層病状が進み,顔貌は血色に乏しく,脈は軟弱となり,腹壁は菲薄で弛緩し,食後には倦怠,眠気を催し,また頭重,眩暈を訴えるものに用いる。
 胃下垂症:無力性體質で,腹壁が弛緩し,皮膚軟弱蒼白のもので,胃部壓重感,食欲不振,頭痛,眩暈,四肢倦怠感等を訴える場合に用いる。
 胃拡張症:全身の栄養が衰え貧血し,皮膚は菲薄となって弛緩し,四肢は冷えやすく,脈傳軟弱となり,胃部停滞,食欲不振のものに用いる。


注2 胃腸張:全身の栄養が衰え貧血し,皮膚が菲薄となって弛緩し,四肢は冷えやすく,脈は微弱となり,心下痞,食欲不振のものに用いる。



 

【添付文書等に記載すべき事項】

 してはいけないこと 
(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなる)

1.次の人は服用しないこと
   生後3ヵ月未満の乳児。
      〔生後3ヵ月未満の用法がある製剤に記載すること。〕

 相談すること 
1.次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
(3)高齢者。
  〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以 上)含有する製剤に記載すること。〕
(4)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
(5)次の症状のある人。
   むくみ
   〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以 上)含有する製剤に記載すること。〕
(6)次の診断を受けた人。
  高血圧、心臓病、腎臓病
  〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以 上)含有する製剤に記載すること。〕


2.服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること


症状の名称 症状
偽アルドステロン症、
ミオパチー
手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。
〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)
含有する製剤に記載すること。〕


3.1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

4.長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
  〔1日最大配合量が甘草として1g以上(エキス剤については原生薬に換算して1g以上)含有する製剤に記載すること。〕



〔用法及び用量に関連する注意として、用法及び用量の項目に続けて以下を記載すること。〕

(1)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させること。
   〔小児の用法及び用量がある場合に記載すること。〕

(2)〔小児の用法がある場合、剤形により、次に該当する場合には、そのいずれかを記載す
ること。〕

  1)3歳以上の幼児に服用させる場合には、薬剤がのどにつかえることのないよう、よく
注意すること。
  〔5歳未満の幼児の用法がある錠剤・丸剤の場合に記載すること。〕

  2)幼児に服用させる場合には、薬剤がのどにつかえることのないよう、よく注意すること。
  〔3歳未満の用法及び用量を有する丸剤の場合に記載すること。〕

  3)1歳未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ
服用させること。
  〔カプセル剤及び錠剤・丸剤以外の製剤の場合に記載すること。なお、生後3ヵ月未満の用法がある製剤の場合、「生後3ヵ月未満の乳児」を してはいけないこと に記載し、用法及び用量欄には記載しないこと。〕


保管及び取扱い上の注意
(1)直射日光の当たらない(湿気の少ない)涼しい所に(密栓して)保管すること。
  〔( )内は必要とする場合に記載すること。〕
(2)小児の手の届かない所に保管すること。
(3)他の容器に入れ替えないこと。(誤用の原因になったり品質が変わる。)
  〔容器等の個々に至適表示がなされていて、誤用のおそれのない場合には記載しなくてもよい。〕
 

【外部の容器又は外部の被包に記載すべき事項】
注意
1.次の人は服用しないこと
  生後3ヵ月未満の乳児。
  〔生後3ヵ月未満の用法がある製剤に記載すること。〕
2.次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
 (1)医師の治療を受けている人。
 (2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
 (3)高齢者。
   〔1日最大配合量が甘草として1g以上 ( エキス剤については原生薬に換算して1 g以上 ) 含有する製剤に記載すること。〕
 (4)次の症状のある人。
    むくみ
   〔1日最大配合量が甘草として1g以上 ( エキス剤については原生薬に換算して1 g以上 ) 含有する製剤に記載すること。〕
 (5)次の診断を受けた人。
   高血圧、心臓病、腎臓病
   〔1日最大配合量が甘草として1g以上 ( エキス剤については原生薬に換算して1 g以上 ) 含有する製剤に記載すること。〕

2´.服用が適さない場合があるので、服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること
  〔2.の項目の記載に際し、十分な記載スペースがない場合には2´.を記載すること。〕
3.服用に際しては、説明文書をよく読むこと
4.直射日光の当たらない(湿気の少ない)涼しい所に(密栓して)保管すること
  〔( )内は必要とする場合に記載すること。〕




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