タケとササの区別については、一般に小型の
ものをササと呼び大型のものをタケと呼んでい
ますが、明確な区別はありません。
茎を利用するものをタケ,葉を利用するものを
ササといったともいわれます。
植物学的には,タケはたけのこの皮(稈鞘)が
生長につれて落ちるものをいい、ササは皮が
残っていつまでも茎についているものをいいます。
ただ、この区別だと小型なオカメザサがタケとなり、
丈の高いメダケやヤダケがササとなってしまいます。
ササ類は日本に種類が多いのですが、開花がふつう数十年に一度なので、
分類はまだ不完全です。
1983年に林業試験場北海道支場から出された
「北海道ササ分布図」の蓄積量の計算には表のよう
なわかりやすい分類がなされています。すなわち、
稈長二メートル以上の大型ササをチシマザサ、
一~二メートルの中型をクマイザサ、一メートル以
下の小型をミヤコザサという三群に分けています。
クマイ笹の語源は、一枝に九枚の葉がつくから
で、九枚笹という言味です。しかし、山の中で観察すると五~七枚くらいのものが多く、九枚のものはむしろまれで、多いものでは十二枚くらいついたものもあります。
竹・笹に関係する生薬
竹葉(ちくよう) ハチクの葉
淡竹葉(たんちくよう) ササクサの全草
竹巻心(ちくけんしん) ハチクのまだ開いていない幼葉
竹筎(ちくじょ) ハチクの茎の中間層
竹瀝(ちくれき) ハチクの茎を火であぶって流れ出た液汁
天竺黄(てんじくおう) 竹に寄生する竹黄蜂により竹竿に穴があき、その傷から病的に竹幹内に流出した液体が節間の中で乾燥して固まった塊状物質。
ササの成分
ササの成分組成は、広葉樹と良く似ています。
特異点を上げれば、ケイ酸の多いことと、ササのリグニンはうすいアルカリ溶液にも良く溶けることです。
このケイ酸の多いことと、リグニンのアルカリ可溶性という二つの点は、イネ科植物に共通した特性です。
ササの作用
健康茶が飲用され、俗に「健康の維持・増進に効果がある」、「美容に良い」などといわれています。
近年は免疫の増強作用が注目されています。
特に特殊な抽出方法で抽出されたものは、癌などに効果があると言われています。
癌(ガン)に使われる漢方薬や民間薬、健康食品などについては、下記もご参照下さい。