健康情報: 癌性疼痛の除痛率

2009年2月24日火曜日

癌性疼痛の除痛率

がん性疼痛に関する患者調査研究会が行った調査によると、医療機関で痛みの治療を受けた患者のうち、「痛みが完全にとれた割合」(除痛率)は、2割を切り、16.6%しかなかったそうです。
従来の調査・研究等では、五~六割の除痛率と言われていたので、かなりショッキングな数字です。
この調査に関わった若草病院外科部長の佐藤靖郎先生は、この除痛率の低さに対して、
「衝撃を受けた。再発で治療を受ける患者らが、治療への影響を心配して痛みを訴えないのではないか」とコメントしているそうです。

近年、QOL(キューオーエル、生活の質)の概念が普及し、いかに生活の質を良くするかが、医療に求められています。

疼痛緩和には、いわゆる「麻薬」(まやく)の類を使うので、中毒になるかもしれないなどの誤解もあり、以前はかなり抵抗感があったのですが、最近はそれなりに普及しているように聞いていました。

2007年6月に、日本では、「がん対策推進基本計画」が閣議決定され、「治療の初期段階から緩和ケアの実施」が重点課題の一つとして取り上げられていたそうですが、現場での緩和医療、疼痛治療はなかなか進んでいなかったようです。

先の「がん性疼痛に関する患者調査研究会」の調査によると、痛みについて、お医者さんなどに伝えていない人が11.2%と、1割強もいて、特に男性で伝えていない人が多いようです。

痛みが完全にとれた「完全除痛」は先に書きましたとおり、16.2%と二割にも満たず、「ある程度とれた」とする人は、52.2%で、残り三割強は、痛みがとれていないようです。

痛みに効く漢方生薬としては、附子(ぶし)、蒼朮(そうじゅつ)、甘草(かんぞう)、芍薬(しゃくやく)、烏梅(うばい)などがあります。

烏梅(うばい)とは、未熟な梅の果実を、薫製(くんせい)にしたものです。
この烏梅(うばい)の鎮痛作用は非常に優れていて、モルヒネが効かないような痛みにも効くと言われています。
ただ、市販されている烏梅(うばい)の中には、熟して落下したものを使っているものもあるので、自分で作った方が良いよううです。
烏梅については、こちらもご参考下さい。

上記のサイトには、烏梅(うばい)の他、癌の治療に使われる漢方薬や民間薬、健康食品の情報もあります。

烏梅は痛みは抑えますが、癌(がん)そのものを改善するわけではありませんので、ご注意下さい。

先に書きましたQOL、すなわち生活の質の改善には非常に役立つと思われます。
癌の五年生存率は上がってきていますので、ガンの疼痛の緩和治療は、今後、更に重要になると思われます。